新設法人は入札に参加できる?スタートアップは?

設立して間もない法人は入札に参加できるのでしょうか?子会社を設立して入札に参加したい事業者や、入札に参加したいスタートアップ企業は多いと思います。本記事では、新設法人の入札参加方法から、参加する際の注意点まで、詳しく解説していきます。

目次

新設法人は入札に参加できる?

設立して間もない(決算期をまだ迎えていない)新設法人は、入札に参加できるのでしょうか?結論を申し上げますと、新設法人であっても入札に参加することは可能です。新設法人だからという理由で、入札に参加できないという事は原則ありません。

ただし、入札の発注機関(官公庁や市区町村などの自治体)によっては、新設法人が実質入札に参加できないケースがよくあります。その為、新設法人で入札に参加したい場合は、事前にしっかりと情報収集を行う必要があります。

新設法人が入札に参加できないケース

それでは、新設法人が入札に参加できないケースにはどのようなケースがあるのでしょうか?非常によく陥りやすい事例として、特に注意が必要な以下の2つのケースをご紹介します。

①入札参加資格の条件を満たさないケース

まず一つ目が、入札参加資格の条件を満たさないケースです。入札に参加するには、各発注機関の入札参加資格を取得しなければいけません(「自治体の名簿に載る」という言い方もします)。この入札参加資格の取得条件は、発注機関が自由に設定するのですが、その中で、以下のような条件を設定しているケースがよくあります。

注意が必要な条件

・該当する業務について1年以上営業をしている
・直近〇年間に該当する業務の実績がある

このような条件がある場合は、新設法人では資格取得が認められないケースが出てきます。特に公共工事の場合は、参加したい工事種目に該当する建設業許可を取得してから〇年以上や、経営事項審査のX点(完成工事高を点数化した項目)に数字があがっている事などが条件となっているケースがあります。このようなケースの場合、設立後1年から2年程度経過してからしか、入札に参加できない場合があります。

入札参加資格について詳しく知りたい方は「入札参加資格とは?」を参照ください

②入札案件の参加要件を満たさないケース

もうひとつ注意が必要なのが、入札案件の参加要件を満たさないケースです。これは意外な落とし穴になりがちなので注意が必要です。先ほどご紹介した「①」の入札参加資格の条件で、営業年数や実績の縛りが無い場合は、新設法人であっても参加資格を取得することができます。しかし、実際に応募がかかっている入札案件ごとの参加要件において、営業年数や実績の縛りが設けられているケースがあります。そうなると、せっかく入札参加資格を取得しても、その後の入札で、手をあげる事が出来ないという事態に陥ってしまいます。

こうならない為には、事前に入札に参加したい自治体の公募案件を確認し、営業年数や実績の要件が案件ごとに設けられていないかを調査しておく必要があります。仮に、ほぼすべての案件でこのような要件が設けられていれば、入札参加資格を取得できたとしても、入札には参加できないという可能性が高いことになります。

新設会社で実績を付ける方法

それでは、このような条件が設けられていた場合、新設法人では入札参加はできないのでしょうか?このような場合でも、入札に参加できるケースがあります。それは、新設法人に実績が付いている場合です。例えば、会社の合併における新設合併や、事業の分割における新設分割などにより、新しく法人が設立されたケースなどがあげられます。このようなケースですと、新設された法人には、合併や分割前の会社の営業年数や実績が引き継がれているとみなすことができます。その為、新設法人であっても、参加資格や入札案件の条件をクリアできる可能性があるのです。

※合併や分割による営業年数や実績の引継ぎは、発注機関によって扱いが異なりますので、参加を希望する発注機関に、必ず事前確認を行うようにしましょう。また合併や分割と入札との関係について詳しく知りたい方は「合併や分割後すぐに入札参加は可能?」を参照ください

子会社を新設する場合の注意点

子会社を新設して、子会社で入札に参加したいと考えている場合、注意すべき点があります。それは「関係会社の入札」の制限です。原則どの発注機関においても、入札の公平性を担保するために、親会社と子会社などの資本関係がある会社は、同一の案件に同時に入札ができない規定が設けられています。これは、札入れの数を増やすために、子会社を作って入札に参加することができないように設けられている制限になります。

その為、すでに入札に参加している会社が、子会社を作って、同じ発注機関の入札に参加しようとしている場合は、子会社で入札参加資格を取得できても、同じ入札案件に同時に参加することは不可である点を抑えておくようにしましょう。

※より詳しく知りたい方は「関係会社の入札制限について」を参照ください

スタートアップも同様に入札参加可能

スタートアップ企業であっても、これまでご紹介してきたケースと同様に、入札に参加することは可能です。注意点についても同様で、営業年数と実績の縛りには注意しなければいけません。ただし、スタートアップ企業の場合は、その企業だけがもつ特別なサービスや技術を活用したいという発注機関が、入札ではなく、随意契約で直接取引を行うケースもあります。スタートアップ企業の技術と自治体の課題をマッチングする機会も、現在は増えてきています。入札以外にも自治体の仕事を取る方法が、スタートアップ企業の場合はとりやすいので、情報のアンテナを高くはっておくことをお勧めします。

まとめ

以上、ここまで、新設法人が入札に参加する方法から、参加の際の注意点までご紹介してきました。新設法人が入札に参加可能かどうかは、発注機関の条件によって異なりますので、入札に参加したい自治体などがある場合は、事前に参加資格の条件や、入札案件の概要を個別に調べるようにしましょう。

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