広島県の入札に参加する方法!入札参加資格申請の流れも解説

「広島県の入札に興味がある」「広島県の入札に参加してみたい」という事業者の皆様に向けて、本記事では、広島県の入札制度の特徴や、参加する為の手続き流れ、特に初めて参加する際に注意したいポイントなどを、わかりやすく解説していきます。

目次

広島県の入札の特徴

はじめに、絶対に押さえておきたい広島県発注の入札の特徴をご紹介します。

入札分野が大きく「工事」と「物品等」に分けられる

広島県の入札は、工事と建設コンサルタント業務からなる「工事」と、物品の販売や委託役務業務からなる「物品等」の2種類に大きくわかれており、その中で様々な種類の案件が日々発注されています。この2つは、それぞれ入札に使用するWebシステムや、参加資格申請の受付時期が異なります。その為、自社がどちらの入札分野に参加したいかによって、案件情報を探す方法や、入札参加の為の手続きが違ってくることに注意しましょう(後ほど両方について詳しくご紹介します)。

常に入札参加申請を受け付けている(一部時期を除く)

広島県は、工事も物品もどちらも入札参加申請を常時受付けています(資格の有効期限が切れる数カ月前からは受付けない時期が一部発生します)。その為、基本的には、入札に入りたいと思ったら、いつでも参加資格申請を行う事が可能です。

資格の有効期限は、工事・コンサルは2年間(現在の名簿は令和5・6年度有効分)で、物品・委託役務は3年間(現在の名簿は令和4・5・6年度有効分)となっています。

電子証明書(ICカード)が必要

広島県の入札は、原則電子入札によってWeb上で行います。その為、Web上で本人であることの第三者証明として、電子証明書を取得しておかなければいけません。電子証明書はICカードを用いて利用する為、県が指定する民間業者から事前に購入し、準備しておく必要があります。

広島県から発注される入札案件について

広島県から発注される入札案件は、先に述べた通り、大きく「工事」と「物品等」の2つにわかれますが、その中でさらに細かい業種にわかれています。広島県の入札に参加する為には、入札参加資格を取得しなければいけませんが、その際に、参加したい業種を指定して資格を得る必要があります。入札参加資格をひとつ持っていれば、全ての入札案件に参加できるわけではないので注意しましょう。

それでは、工事と物品等について、それぞれに含まれる業種を詳しく見ていきましょう。

工事は専門工事や業務に細分化される

「工事」では、道路の舗装やトンネルの建設、グランドの整備などを行う土木工事から、役所や学校などの公共施設の建設や修繕を行う建築工事や設備工事など、幅広い業種の公共工事が発注されています。そのため、以下の32の専門工事に業種が分かれています。

引用:令和5・6年度広島県手引き

また、建設コンサルタント業務も、公共工事にかかる設計業務や測量業務などの様々な専門業務ごとに業種が細分化されています(下記画像参照)。

引用:令和5・6年度広島県手引き

物品等は物品の販売と委託役務でそれぞれ細分化される

「物品等」では、大きく物品の販売と、委託役務の提供の2つに分けられ、その中でさらに業種が細かく設定されています。物品の販売では、販売する品目ごとに以下の業種に細分化されています(22中分類)。

引用:令和5・6年度広島県手引き

委託役務では、県有地の草刈りや、交通量調査、市のイベント会場の設営など、様々なサービスごとに業種が細かく設定されています(下記画像参照)。

引用:令和5・6年度広島県手引き

広島県の入札に参加する為には

それでは、広島県の入札に参加する為に必要な手続きを見ていきましょう。広島県の入札に参加する為には、広島県の入札参加資格を取得する必要があります。「工事」と「物品・委託役務」で方法が異なりますので、それぞれご紹介していきます。

関連:入札参加資格とは?10分でわかる入札参加に必要な手続き

「工事」入札参加資格申請の手順

まずは工事の入札参加資格申請の手順をご紹介します(物品の参加資格申請の手順が知り合い方は本章は割愛ください)。

①共同システムの利用開始申請

工事の入札参加資格申請は、広島県と県内市町(広島市を除く)が共同運用するシステムを利用して申請を行います。このシステムを利用するには利用者登録番号を取得する必要がありますので、その為の申請をまず行います。申請書の様式は「広島県の調達情報サイト(外部ページに飛びます)」からダウンロードし、必要事項を記載の上、郵送で申請します。

②利用者登録番号の通知

システムの使用開始申請が受理されると、10桁の利用者登録番号が決定し、各申請者に郵送で通知されます。この利用者登録番号を取得すれば、広島県の調達情報サイトからアクセスできる「電子入札等システム」内の「資格審査システム」から資格審査申請を行えるようになります。

③電子申請

「電子入札等システム」内の「資格審査システム」から、電子申請を行います。申請内容は、会社の基本情報から営業所の情報、希望業種などを入力します

④必要書類の郵送

申請が完了すると、受付票が発行されますので、そちらを印刷し、必要書類と一緒に担当窓口に郵送を行います。必要書類は申請者や申請内容により若干異なりますが、主に以下の書類が求められます。

・広島県の納税証明書
・消費税及び地方消費税の納税証明書
・その他加点項目について証明する書類

⑤審査及び承認

申請書類が受付窓口に到着次第、登録内容の審査が開始されます。内容に問題がなければ申請が承認され、はれて参加資格の取得となります。
※資格取得日(名簿登載日)は、毎月15 日までに申請手続が完了したものについて,翌々月の1日取得となっています

「物品・委託役務」入札参加資格申請の手順

続いて「物品・委託役務」の入札参加資格申請の手順を解説していきます。先ほどの工事の手順とは異なりますので注意しましょう。

①申請書の作成

最初に、入札参加資格申請書を作成します。申請書の様式は広島県のHPからダウンロードが可能です。申請を電子申請で行う場合と、郵送や持参により行う場合で、作成する様式が異なりますので注意しましょう。申請書類には、会社情報や簡単な財務状況、希望業種などを記載します。

②必要書類の準備

申請書類に添付して提出が求められる書類を準備します。必要書類は申請者によって若干異なりますが、主に以下のような書類が求められます。

・登記事項証明書
・財務諸表
・広島県の納税証明書
・消費税及び地方消費税の納税証明書など

③申請書類の提出

申請書と添付する必要書類の準備が完了したら、申請書類を提出します。提出方法は、電子申請、郵送、持参の3つから選べます。電子申請の場合は、申請書にあたる項目は、システム上で入力を行い、他書類はPDFなどのデータで送信します。
※電子申請は「広島県電子申請システム(外部ページに飛びます)」より行えます

④審査及び承認

申請書類が受付窓口に到着次第、登録内容の審査が開始されます。内容に問題がなければ申請が承認され、はれて参加資格の取得となります。
※資格取得日(名簿登載日)は、毎月15 日までに申請手続が完了したものについて,翌月の1日取得となっています

広島県の入札参加資格申請で注意すべきポイント

それでは広島県の入札参加資格申請の際に、押さえておきたい注意点をご紹介します。

「工事」と「物品・委託役務」で申請システムが異なる

工事の入札参加資格申請は、広島県と県内市町(広島市を除く)が共同して運用する電子入札等システムを利用して申請を行いますが、物品・委託役務の入札参加資格申請は、広島県が用意する申請様式を使用し、電子や郵送、または持参にて申請を行います。両者は同じ広島県の入札参加資格申請ですが、その申請方法や担当窓口が全く異なりますので、注意が必要です。

「工事」の入札参加資格には等級が付与される

工事の入札参加資格には、等級が付与されます。等級とは、資格者が、経営事項審査の点数や業務実績等に応じて、A~Dにランク分けされる仕組みで、与えられた等級に応じて、参加できる案件等が変わってきます。工事も建設コンサルも等級が付与されますが、業種によっては等級が付かないものや、等級の数がA~Dの4段階の業種や、A~Cの3段階の業種があります。等級は一度確定すると、次の資格更新の時まで変わりませんので、参加したい工事が明確にある場合は、どの等級を付与されるかは非常に重要なポイントになります。

広島県発注の入札案件の調べ方

それでは、広島県から発注される入札案件は、どこで調べることができるのでしょうか?これも「工事」と「物品・委託役務」で異なりますので、それぞれ詳しくご紹介します。

「工事」の入札案件の探し方

工事と建設コンサルタント業務の案件については、県と市町村(広島市を除く)が共同運営する「調達情報検索システム」から調べることができます(同システムにて案件を公開していない自治体については、各自治体のHPから調べる必要があります)。

検索手順は以下の通りです。

STEP
調達情報システムにアクセス

広島県の調達情報サイト(外部ページに飛びます)」から、調達情報検索システムにアクセスします。

STEP
団体選択で広島県を選択

調べたい自治体を選択する画面に移りますので、「広島県」を選択。

STEP
見たい入札情報を選択

検索システムのページに移りますので、以下の3つから、見たい入札情報を選択します。選択ボタンはページ左側に、工事とコンサル別に並んでいます。

発注見通し
年間の発注予定を見ることができます
入札情報
現在、発注が行われている入札案件について見ることができます
入札結果
すでに開札された入札案件の結果を見ることができます

STEP
案件検索を行う

検索画面に異動しますので、任意の条件を設定し、検索をかけます。

STEP
案件の詳細確認

条件に合致する案件が、一覧で表示され、その中で詳細を確認したい案件があれば、件名をクリックすることで詳細な情報を確認することが可能になります。

「物品・委託役務」の入札案件の探し方

物品・委託役務の案件については、広島県のHPに掲載されている情報を確認します。以下の手順で検索を行いましょう。

STEP
広島県HPにアクセス

広島県のHPにある「入札・契約等調達関係の情報(外部ページに飛びます)」のページにアクセスします。検索サイトで「広島県 物品 調達情報」などと検索すれば出てくるページになります。

STEP
見たい業種の入札情報を選択

ページ右側に一般競争入札情報が、上から「物品」「庁舎・設備管理」「その他委託役務」の順に並んでいますので、調べたい入札情報の文字をクリックします。

STEP
見たい入札案件を選択

現在掲載中の案件が一覧で出てきますので、詳細を見たい案件をクリックします。案件ごとのページに移れば、案件の広告文や仕様書がダウンロードできます。

STEP
結果を確認する

既に終了した案件の結果を確認した場合は、ページ右側の「電子入札案件結果」をクリックします。すると四半期ごとの結果の一覧が掲載されていますので、確認したい情報を選択し内容を確認します。

広島県の入札に参加したい事業者様へ

ここまで読んで頂き、広島県の入札への参加意欲は高まりましたでしょうか?
「ぜひ参加してみたいけど、手続きがややこしそう…」「忙しくて参加手続きまで手が回らない…」という事業者様は、ぜひ一度、当事務所にご相談ください。当事務所、長﨑行政書士法人は、入札参加資格申請を専門とする行政書士事務所として、これまで多くの事業者様の入札参加の手続きを代行して参りました。事業者様の、最短かつ確実な入札参加を実現しますので、お気軽にお問い合わせください。

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